親知らずの抜歯・口腔外科

従来の診断では、一般的に2次元のレントゲンが使用されますが、当院ではより精密な診断を行うためにCT装置を導入しています。CTは3次元（3D）の画像を取得できるため、骨の状態や神経の位置を立体的に把握でき、より的確な診断が可能です。

2次元レントゲンでは見逃される可能性のある異常も、CTなら詳細に確認できるため、リスクを回避し、より安全な治療計画を立てることができます。口腔外科治療では、見えない部分をどれだけ正確に把握できるかが成功の鍵となるため、CT診断は非常に重要です。

親知らずの抜歯には、比較的簡単なケースから歯肉を切開する必要がある難しいケースまでさまざまな症例があります。特に難易度の高い抜歯では、術後に痛みや腫れが生じることがありますが、それを軽減するために「ピエゾサージェリー」を導入しています。

ピエゾサージェリーは超音波振動を利用した医療機器で、歯肉や骨への影響を極力かけずに切開ができるため、治療後の痛みや腫れを最小限に抑えられます。これにより、患者様の負担を軽減し、よりスムーズな回復が期待できます。

抜歯後の傷の治癒を促進するため、当院ではCGF（ConcentratedGrowthFactor）治療を活用しています。CGF治療は、患者様自身の血液から作られる成長因子を豊富に含むフィブリンゲルを使った治療法で、骨の再生や歯肉の修復を促し、痛みの軽減や早期回復に効果的です。

完全に自分の血液から生成するため、アレルギー反応や拒絶反応の心配がなく、安全性が高いのが特徴です。抜歯後の治癒を早め、スムーズな回復をサポートします。

親知らずが生えている奥歯の周辺は、通常の局所麻酔では効果が十分に行き届かないことがあります。そのため、当院では「伝達麻酔」を使用し、より広範囲にしっかりと麻酔を効かせることで、治療中の痛みを最小限に抑えます。

伝達麻酔は通常の麻酔に比べて効果が長時間持続するため、治療後もしばらく痛みを感じにくく、抜歯後の負担を軽減できるのが特徴です。

当院では、親知らずの抜歯やインプラント手術後の回復を促進するために、高濃度ビタミンC点滴治療を導入しています。ビタミンCには、歯肉の健康維持や歯周病の予防に加え、外科手術後の治癒促進作用があることが知られています。

また、強力な抗酸化作用があり、免疫力を向上させることで、体の回復を早める効果も期待できます。通常の食事やサプリメントでは摂取できないレベルのビタミンCを、点滴で直接体内に届けることで、より高い効果を発揮します。

親知らずの抜歯に対して不安や恐怖を感じる方のために、「睡眠無痛治療（静脈内鎮静法）」を導入しています。この方法では、鎮静作用のある薬剤を投与し、半分眠ったようなリラックスした状態で治療を受けることが可能です。

「気づいたら治療が終わっていた」と感じる方も多く、歯科恐怖症の方や嘔吐反射が強い方にもおすすめです。治療中のストレスを大幅に軽減し、安心して抜歯を受けていただけます。